見出し画像

三宅社労士の年金実務セミナー|#7令和4年4月からの年金制度改正による想定相談

三宅明彦(みやけ・あきひこ)/特定社会保険労務士

令和4年4月から年金制度の大きな改正が実施されています。今回は、今後どのような相談があって、どのような相談が増えてくるのかを項目ごとに予想してみたいと思います。

① 在職老齢年金の改正について

60歳台前半の在職老齢年金の調整額が47万円になったことで、働く側にとっては給与と年金の両方がもらえる機会が増えることになったわけですから、年金をもらいながら働くことに対して就労調整を誘引することは少なくなったのではないでしょうか。現状からすると再雇用で給与の下がった方が多くいる中で、年金が停止されない金額までの逆に賃上げ要求をすることも考えられます。

ただ、改正後の年金額が入金されるのは6月15日なので、実際に実感されるのは入金後ではないかと思われます。よって、入金日以降もしくは入金の案内が届いてから、以前と金額が違うのはなぜか、という質問がかなりありそうです。

そして、これからは在職していても現役並み以上の給与をもらっていないと年金が在職停止されないわけですから、60歳で再雇用になり、給与が下がったような場合には支給開始年齢よりも前に繰上げ受給をする人が増える可能性があります。繰上げ減額率の緩和と長引くコロナ禍等を加味すると一層増えてくるかもしれません。

また、令和3年4月には高年齢者雇用安定法の改正により、70歳までの就業確保措置が企業に努力義務化されたことに伴い、長い期間働いて現役期間を長くして、年金は引退後(65歳よりも遅く)からもらうのであれば、もらえる年金額が増えることになるので、その方向に向かう人と、65歳より前に繰上げ受給をする人とに分かれてくるかもしれません。 

続きをみるには

残り 4,810字 / 3画像

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。