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全自病がコロナ影響調査「後方支援体制が不十分」(4月15日)

  全国自治体病院協議会の小熊豊会長は4月15日の会見で、新型コロナウイルス感染症による影響等実態調査の結果を発表した。大規模病院でも軽症患者を受け入れていることや、後方支援体制が不十分であることなどの課題があがった。

会員病院867を対象に1月末時点の状況を調査し、290病院から回答を得た。3月25日の会見では、役員所属病院89病院を対象に実施した結果を報告していた。

新型コロナ患者の入院受入ありの190病院について病床規模別に新型コロナの入院患者に占める軽症患者の割合をみると、100床台81.2%、200床台40.1%、300床台44.5%、400床台47.1%、500床以上31.0%となった。400床以上で5割弱、500床以上で3割の病院が軽症患者を受け入れている。

新型コロナ患者受入病院における後方支援体制の状況をみると、回答病院172のうち、「後方支援体制あり」と答えた病院は72.7%と全体の7割を占めた。規模別でみると、「99床以下」は88.9%、「100床台」65.4%、「200床台」81.8%、「300床台」61.8%、「400床台」84.0%、「500床以上」72.5%と6割~9割弱と幅がある。

自由記載の欄では「後方支援病院は市内にあるが、転院を要請しても転院できたのは限られた病院のみだ」「当院は3次救急を担う高度急性期医療機関だが、後方支援医療機関がなく、新型コロナから回復後も医療が必要な患者の後方支援医療機関がなく、自院のなかで転科・転院を行っている」という意見があがった。

医業収支の昨年11月~今年1月の対前年同月比をみると、新型コロナ患者受入病院は11月▲3885万円、12月▲4705万円、1月▲5152万円となった。未受入病院も11月▲660万円、12月▲521万円、1月▲409万円で、いずれも減少している。

特に新型コロナ患者受入病院で500床以上をみると、11月▲9060万円、12月1億141万円、1月▲8739万円と大きく減っている。

緊急包括支援交付金の入金状況(265病院)をみると、1341億4486万円の決定額に対し868億3052万円(64.7%)だった。

収支について小熊会長は、「支援金が入ってトントンだという病院もあるし、あまり良くないという話も聞く。全体の決算がまとまれば報告したい」と述べた。

一方、例年5月に全国自治体病院開設者協議会と連名で国に対して提出している要望書に、新型コロナに対応する病院への財政支援や人的支援を盛り込む考えを明らかにした。

小熊会長は「ベッドを2倍に増やせと言われても、感染症対応が十分に取れる施設整備をしなければならない。支援を検討してほしい」と述べた。また、介護施設でクラスターが発生していることや、小規模病院では感染対策が不十分であることを指摘し、それらの施設・病院にも支援を求める。

このほか、医師の養成や地域偏在、医師の働き方改革、精神科医療などの課題についても要望を盛り込む方針を示した。

会見する全国自治体病院協議会・小熊豊会長

       

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