4都府県に25日から緊急事態宣言を発出(4月25日)
政府は4月23日、新型コロナウイルスの感染拡大が続く東京都、京都府、大阪府、兵庫県を対象に、4月25日から5月11日までの期間、緊急事態宣言を発出することを決定した。
同日、会見した菅義偉首相は、現在の感染状況について「特に懸念されるのは変異株の動きだ。陽性者に占める割合は、大阪、兵庫で約8割、京都で約7割、東京でも約3割に上昇するなど、強い警戒感が必要だ」と説明。その上で、「ゴールデンウィークという多くの人々が休みに入る機会をとらえ、効果的な対策を短期間で集中して実施することにより、ウイルスの勢いを抑え込む」と緊急事態宣言発出の趣旨を述べた。
医療体制については、「大阪府において医療現場に危機的な状況が続いている」と指摘。「国と自治体が一体となり病床確保の調整を行い、400床近くを新たに確保できる見込みだ。引き続き国と自治体が協力して医療体制の確保に全力で対応する」と述べた。
「高齢者へのワクチン接種7月末までに」
菅首相は23日の会見で、新型コロナワクチンについて、接種を希望する高齢者には7月末までに各自治体が2回の接種を終えられるよう取り組む考えを示した。
菅首相は、ワクチンの供給について「多くの方々に速やかに受けていただくため、できることはすべてやる覚悟で取り組む。まずは医療従事者への接種を早急に終え、ゴールデンウィーク明けまでには約700万回分、それ以降は毎週約1000万回分を全国の自治体に配布し、6月までには合計1億回分を配布できるようにする」と説明。高齢者への接種は「7月末を念頭に、各自治体が2回の接種を終えることができるよう、政府を挙げて取り組んでいく」と述べた。
ワクチン接種の人材を確保するために、全国の接種会場へ看護師の派遣と歯科医師による接種を可能にすることも明らかにした。