精神障害対応の地域包括ケアシステム構築検討会が報告書了承(3月4日)
厚労省の「精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築に係る検討会」は3月4日、報告書案を概ね了承した。精神障害にも対応した地域包括ケアシステムに向けて市町村を基盤に重層的な連携による支援体制の構築など、今後の方向性や取り組みについてまとめた。厚労省は社会保障審議会障害者部会に報告し、必要な制度の見直しや財政的方策など実現に向けた検討を進めていく方針だ。
精神障害にも対応した地域包括ケアシステムについては、精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが安心して暮らすことができるよう、重層的な連携による支援体制の構築を提言。
精神障害を有する人たちの日常生活圏域を基本に市町村などの基礎自治体を基盤として進めることが必要であるとし、保健・医療・福祉関係者らによる協議の場で医療機関、地域支援事業者、当事者・ピアサポーター、家族や居住支援関係者などさまざまな立場の人が協働して議論することを求めている。
精神疾患や精神障害に関する普及啓発の推進も重要であるとし、メンタルヘルス・ファーストエイドの考え方を活用するなど普及啓発の方法を見直し、態度や行動の変容までつながることを意識した普及啓発の設計が必要だと提案している。