日本健康会議が開催、予防・健康づくりの5つの目標達成(9月30日)
健康寿命の延伸と医療費の適正化を目的に、民間主導で国民的な予防・健康づくり運動を展開している日本健康会議は9月30日、都内で「日本健康会議2020」を開催した。
2020年に向けて保険者や企業が取り組む予防・健康づくりの8つの目標の達成度は、いずれも大きく向上。今年度は最終年度だが、予防・健康づくりでインセンティブを推進する市町村数など5つの目標を達成している。
会議では共同代表の三村明夫日本商工会議所会頭の主催者挨拶に続き、加藤勝信官房長官、田村憲久厚生労働大臣、梶山弘志経済産業大臣が来賓挨拶。その後、目標達成状況や保険者団体からの取り組み状況が報告された。
宣言1の「予防・健康づくりについて、一般住民を対象としたインセンティブを推進する自治体を800市町村以上とする」は、昨年度823市町村と目標を達成し、今年度は1024市町村とさらに増えた。
宣言2の「かかりつけ医等と連携して生活習慣病の重症化予防に取り組む自治体を1500市町村、広域連合を47団体とする。その際、糖尿病対策推進会議等の活用を図る」は、昨年度の1180市町村、32広域連合から1292市町村、45広域連合となった。昨年度より当初の目標800市町村、24広域連合を上方修正したため、目標は達成できなかったが着実に増えている。
宣言3の「予防・健康づくりに向けて、47都道府県の保険者協議会すべてが地域と職域が連携した予防に関する活動を実施する」は、昨年度に引続き全47保険者協議会が要件を達成。なお、後発医薬品の使用促進や重複投薬等の適正化などを加えた、さらなる取り組みについては40協議会で達成している。
宣言4の「健保組合等保険者と連携して健康経営に取り組む企業を500社(法人)以上とする」は、一昨年度の時点で目標を達成。昨年度の813社(法人)から1476社(法人)に大幅に増えている。
宣言5の「協会けんぽ等保険者のサポートを得て健康宣言等に取り組む企業を3万社以上とする」は、昨年度3万5196社で目標を達成。今年度は5万1126社と5万社を超えた。
宣言6の「ICT等を活用して加入者自身の健康・医療情報を本人に分かりやすく提供する保険者を原則100%とする」は、昨年度の2298保険者から2325保険者となった。
宣言7の「保険者からの推薦など一定の基準を満たすヘルスケア事業者を100社以上とする」は、一昨年度の時点で目標を達成。今年度は123社で昨年度と同数。
宣言8の「後発医薬品の利用勧奨などすべての保険者が使用割合を高める取り組みを行う」は、昨年度の815保険者から995保険者と増えた。
5年間の総括として渡辺俊介事務局長は、「目標達成もさることながら、地域や職場で健康づくりを進めようという輪が広がっていると感じる。今年度はあくまでも節目であり、来年度以降の取り組みは政府やみなさんと相談して決めたい。ウイズコロナ、アフターコロナも含め、今後さらに日本全体の健康寿命の延伸、人生100年時代にあった健康づくりをすすめていきたい」と述べた。