医療部会が診療報酬改定の基本方針の議論開始(9月19日)
社会保障審議会・医療部会は9月19日、令和2年度診療報酬改定の基本方針策定に向けた議論を開始した。診療報酬改定は、医療部会と医療保険部会が基本方針を12月初旬に策定し、内閣が12月中下旬に改定率を決定。それに基づき、厚生労働大臣が中医協に改定内容を諮問する形を取る。
実際は秋以降に、中医協が個別事項を論点とする本格的な議論を行っている。委員からは、基本方針を意味あるものとするなら「9月下旬には基本方針をまとめるべき」との意見が出た。
改定の基本認識としては、◇健康寿命の延伸、人生100年時代に向けた「全世代型社会保障の実現」◇医師等の働き方改革の推進◇患者・国民に身近な医療の実現─を示した。基本的視点は、概ね近年の改定を踏襲したものを例示。財政的な観点では、医薬品の適正化に関して列挙し、◇後発医薬品の使用促進◇残薬や重複投薬、薬剤耐性、ポリファーマシーへの対応や長期処方時の適正使用等◇費用対効果評価◇市場実勢価格を踏まえた適正な評価─などを示した。
委員からは、病院薬剤師の技術料の評価が低いとの指摘が相次ぎ、薬局の評価との格差を指摘する意見もあった。