病院での救急救命士の活用に向けて議論(5月23日)
厚労省は5月23日の救急・災害医療提供体制のあり方に関する検討会に、日本救急医学会などがまとめた救急救命士の活用に関する調査結果を示した。
救急救命士に関して救急医に質問した調査では、「病院前からの救急救命士の活動を病院の救急救命士が継続すること」に8割が肯定的との回答が示された。救急救命士自身の意識に関する調査では、「救急救命士が医療機関で救急救命措置(特定行為含む)をできるようにした方がよい」との意見に85%が賛成した。
現行法では、救急救命士は病院内での救急救命活動ができない。委員からは、法改正を含め、病院で救急救命士が活用できる環境を整える検討を進めるべきとの意見が相次いだ。病院が救急救命士を雇える診療報酬などによる財源的な手当ても求められた。
災害医療関係では、BCP(事業継続計画)の策定状況が示され、全病院の25%が策定済みであるなど、厚労省のBCP策定研修事業に関して、一定の成果があることが示された。事業は引続き実施する。
また、災害拠点病院の指定要件の見直しでは、◇燃料の容量が現状の6割程度の自家発電機等◇少なくとも3日分の病院機能を維持できる水の量-を求めることを了承した。