加藤大臣が後期高齢者窓口負担や受診時定額負担で見解(12月11日)
加藤勝信厚生労働大臣は12月11日、医療フォーラム主催のシンポジウムで講演し、全世代型社会保障検討会議の論点や次期診療報酬改定について見解を示した。
後期高齢者の窓口負担の引き上げについては「原則1割から2割にするとの報道がみられるが、そういった議論をしているわけではない。年齢の違いではなく、払える能力や医療費の状況に応じて公平に負担してもらうことが大事だ。そうしないと、医療保険制度を維持できなくなる」と述べた。
外来の受診時定額負担の導入については「法律では原則3割負担としており、その原則を超えると保険制度のありようが大きく問われる」と否定的な見解を示した上で、「大病院選定療養の仕組みをベースに、かかりつけ医と大病院の機能分化をどう進めていくかの観点から議論していくべきだ」と述べた。
次期診療報酬改定については、「医療経済実態調査をみると、一般病院の経営はやや改善しているが、人件費比率は年々上がってきており、賃金が上昇していることを見ていく必要がある。それらを踏まえて、全体の財政事情を見ながら答えを出していきたい」と述べた。