加算対象職員の拡大範囲も確認を、令和6年度介護従事者処遇状況等調査を議論――第39回介護事業経営調査委員会(2024年6月25日)
厚生労働省は6月25日、第39回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会を開催。
令和6年度介護従事者処遇状況等調査の実施について議論した。
「介護職員等処遇改善加算」の一本化を踏まえ調査項目を見直し
介護従事者処遇状況等調査は、介護従事者の処遇の状況及び処遇改善加算の影響等の評価を行うとともに、介護報酬改定のための基礎資料を得ることを目的として実施するもの。
施設・事業所を対象に、給与等の状況や処遇改善加算の届出状況、給与等の引き上げ以外の処遇改善状況等を調査する。
令和6年度調査では、介護報酬改定における「介護職員等処遇改善加算」への一本化を踏まえた調査項目の見直しを実施。
2.5%の引き上げに繋がるよう加算率が設定された、令和6年度におけるベースアップのほか、令和6年度の賃上げ促進税制の適用見込みなどを把握する項目を設定する。
一方で、新型コロナウイルス感染症の影響に関する項目や従事者の兼務状況などの項目を削除するなど、記入者負担に配慮する。
調査時期は令和6年10月、公表は令和7年3月頃の予定となっている。
電子調査導入による成果を報告、加算を配分する職員の範囲の拡大についても確認を
議論においては、回答率向上の取り組みが焦点となり、厚生労働省は電子調査導入の成果について報告する一幕があった。
令和3年度調査では56.5%だったオンライン回答率は、令和4年度調査ではおよそ7割まで上がっているとして、今後も電子調査による回答率の増加に期待した。
また委員からは、介護職員等処遇改善加算を配分した職員の範囲が拡大したかについて、確認の可否が確認された。
令和6年度改定による介護職員等処遇改善加算への一本化により、事業所内での柔軟な職種間配分が認められたことを踏まえたものだ。
これについて厚生労働省は、結果の集計において、どのように変化したのか分かるよう工夫したいと述べた。
委員会は、令和6年度調査における調査票案について了承。
今後、介護給付費分科会に報告される。