新型コロナで日医の松本常任理事「診療報酬上の柔軟な対応求める」(3月30日)
日本医師会の松本吉郎常任理事は30日の会見で、新型コロナウイルス感染症についての診療報酬での対応について「今後さらなる拡大により、これまで想定していないような事態が生じる可能性があるが、日医として診療報酬上の柔軟な対応を求めていく」との認識を示した。
今後の感染拡大への診療報酬上の対応について、「かかりつけ医として通院患者への感染リスクを極力減らすことを十分に考慮した対応が求められる。日医としては、これまで発出されている診療報酬上の対応を評価しているが、まだ十分とは言えない」と指摘。
その上で、「例えば、中等症から軽症の患者で重症化リスクがある患者への診療に対する評価は現行の診療報酬に加えて追加的な評価を柔軟に検討する必要がある。また、防護服など医療機関の持ち出しとなっている費用への手当てが必要だ」と述べた。
患者が急増したケースについては「かかりつけ医が症状に応じてトリアージを実施したり、軽症患者を自宅療養させて経過観察を行うことも考えられるが、柔軟な評価も必要だ」と述べた。4月1日からの令和2年度診療報酬改定については「経過措置を延長するなどの対応も考えられる」と加えた。
一方、オンライン診療の拡大については「現時点では原則、初診をオンライン診療で診るべきではないと考えている。しかし今後、想定していないような局面が生じたときには柔軟に対応していくことが必要になると思う」と述べた。