4~6月の被用者保険等医療費、不妊治療の保険適用が影響(11月1日)
社会保険診療報酬支払基金の真鍋伸子執行役は11月1日の会見で、令和4年4月から6月の被用者保険等医療費の動向を発表した。4月から保険適用となった不妊治療の診療行為が医療費の増加に影響を与えていることが示された。
4月~6月の総点数は前年同期比3.57%増の4077億1700万点、医科点数は4.09%増の2829億4800万点となった〔編注;2022年11月7日16時、数値を修正させていただきました〕。
不妊治療(診療行為分)の総点数は14億6100万点で、146.1億円だった。不妊治療の保険適用の影響は0.54%と分析し、特に胚移植術(0.12%)、採卵術(0.11%)、受精卵・胚培養管理料(0.10%)など手術点数の影響が大きいとしている。なお、国保など被用者保険等以外の医療費を含む医療費全体に与える影響にすると、0.23%程度とした。
帝王切開術等の算定回数は5万714回で、前年同期と比べて4.4%減少した。分娩件数に占める帝王切開娩出術件数の割合は増加傾向にあるものの、出生数の減少を背景として帝王切開術等の算定回数が減っている。
一方、新型コロナの影響をみると、前年同期に比べて新規陽性者数は増加する一方、重症者数は減少している。傷病名に「COVID」「コロナウイルス」「新型コロナ」などを含むレセプト件数は、医科入院・入院外ともに増加している。