在宅医療を一冊にまとめた新・定本、社会保険研究所から発刊 ~在宅医療・介護連携 報酬の解釈 令和5年4月版~
ニーズが高まる在宅医療 多様な提供主体によりしくみが複雑化
厚生労働省資料によると、全国の在宅患者数は、2040年以降にピークを迎えることが見込まれています。地域別に見ても、多くの地域で今後増加することが見込まれています。
さらには、医療と介護の複合ニーズが一層高まるものと予測されています。
在宅医療の必要性は高まる一方です。また、在宅医療では、医療機関をはじめ、さまざまな機関(提供主体)が連携することが重要であり、連携を促進するためのしくみが設けられています。
しかしながら、多くの提供主体が関わってくることにより、しくみ自体が複雑化し、わかりにくいものとなっていることは否めません。
さらには、医療と介護、医科・歯科・調剤・訪問看護というように、従来はそれぞれ独立した領域で情報が完結し、書籍についてもそれぞれを別々に参照する必要がありました。
したがって、それぞれの領域で在宅医療の情報は探せても、その全体像をつかむのは容易ではありませんでした。
在宅医療・介護連携がまるごと一冊に
このたび社会保険研究所から発刊された『在宅医療・介護連携 報酬の解釈』は、各領域で分立していた在宅医療に関する情報を一冊に網羅した点に最大の特徴があります。
在宅医療において、どのような機関が、どのように連携し、その結果どのような報酬が算定できるかをわかりやすく解説しています。連携相手の算定項目を本書一冊で確認でき、連携の強化・充実化に役立ちます。
在宅医療の重要性がますます高まるなか、「新しい定番図書」として、医療・介護の現場で活躍されている方々や体制整備・連携支援の施策立案に携わる方々のお役に立てる内容となっています。
以下、本書の具体的な内容を紹介していきます。
本書の構成
導入部で在宅医療・介護連携に登場する各主体(提供機関)を提示
導入部では、病院・診療所、訪問看護ステーションなど、在宅医療を提供する機関を紹介しています。これらの中でも、特に在宅医療に関する機能を高めたものとして、在宅療養支援診療所(在支診)や機能強化型訪問看護ステーションなどの特徴(要件)も説明し、在宅医療を提供するために求められる体制が理解できるようになっています。
在宅医療の提供機関(特に機能を高めたもの)
診療所
在宅療養支援診療所(在支診)
病院
在宅療養支援病院(在支病)
在宅療養後方支援病院
訪問看護ステーション
機能強化型訪問看護ステーション
歯科診療所
在宅療養支援歯科診療所
薬局
地域連携薬局
在宅医療の提供機関の紹介例(訪問看護ステーション)
解説編で在宅医療のしくみを詳細に解説
解説編では、在宅医療を①退院支援(在宅医療への円滑な導入)、②日常の療養支援、③急変時の対応、④看取り・ターミナルケアの4つの場面に分け、それぞれの診療報酬上の評価を解説しています。
在宅医療の4つの場面に分け、概要を提示
在宅医療での算定項目を明快に解説、実務を確実にサポート
歯科医療機関、調剤薬局、訪問看護ステーションの役割や介護保険の医療系サービスについてもしっかり解説
ケアマネジメントにおける医療との連携についても盛り込んでいます
報酬編 点数表を一覧性に優れた二段構成で掲載
疑義解釈については、点数表本体にはガイドを示し、後ろにまとめて掲載しています。
以上、本書『在宅医療・介護連携 報酬の解釈 令和5年4月版』の内容を紹介してまいりました。
より詳細な目次とページ見本はこちらをご覧ください。