支払基金、医科の審査基準の取決事項は13.5%と大幅に進捗(2月1日)
社会保険診療報酬支払基金の須田俊孝理事長特任補佐は2月1日の会見で、支払基金改革の進捗状況について発表した。
審査結果の不合理な差異解消に向けた審査基準の統一の取組みでは、検討終了している医科の審査取決事項の割合は13.5%で、3か月前よりも大幅に進んでいることがわかった。
医科の審査取決事項の昨年12月末時点の整理状況をみると、2万6487の取決事項のうち、3565事項(13.5%)について検討を終了した。昨年9月末時点では328事項(1.2%)だったことから、10倍以上も進捗している。
検討を終了した3565事項のうち、402事項は全国統一、76はブロック統一、3087事項は削除となった。
重複していたり、整合性がない事項など整理未終了だった事項は9月末時点では1万9304事項だったが、12月末時点では7649事項と大幅に減少した。
取組みが進んだことについて須田特任補佐は、「整理未終了だった項目を的確に本部検討分とブロック検討分に分類することができたことに加え、診療科別ワーキンググループを設けて検討したことで作業が進んだと思う」と述べた。
厚労省の審査支払機能の在り方検討会が昨年3月にまとめた報告書では、支払基金と国保連合会の各都道府県の審査基準について、「2022 年 10 月までに各機関で重複や整合性の整理を行い、2024 年4月までに各機関で審査基準を全国統一するための検討を一巡させる。統一完了までに要する期間は 2022 年 10 月までに改めて確定する」と方針を打ち出している。
今後の見通しについて須田特任補佐は、「厚労省の検討会の方針に沿って、10月までに重複や整合性を整理し、統一完了の時期を決めていきたい」と述べた。