医師が処方する「治療用アプリ」が国内初の薬事承認へ(6月19日)
医療機器ベンチャーの株式会社CureAppは6月19日、同日の薬事・食品衛生審議会医療機器・体外診断薬部会で、同社の「CureApp SCニコチン依存症治療アプリ及びCOチェッカー」の薬事承認申請が了承されたことを発表した。医師が処方する「治療用アプリ」としては国内初の承認となる。早ければ7月にも薬事承認が見込まれ、年内の保険適用を目指す。
同社と慶應義塾大学医学部と共同開発したニコチン依存症治療アプリは、「患者用アプリ」「医師用アプリ」「携帯型呼気一酸化炭素濃度測定器(COチェッカー)」で構成。禁煙外来での診療と同アプリによる治療介入に加え、禁煙外来での通院(12 週) が終了した治療開始後24週まで本品による治療介入を行うことで、正しい知識の定着と行動変容を促し、患者の禁煙治療をサポートする。
同日の会見で、医師でもある佐竹晃太社長は「治療用アプリの薬事承認は、新たな産業創出の第一歩だ。今後、さまざまな疾患領域に産業が拡大していけば、既存の治療法では介入が難しかった患者を救うことが可能になる」と述べた。
同社が開発中の治療用アプリは、ニコチン依存症治療アプリのほか、東京大学医学部附属病院と共同開発・臨床試験中の「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)治療アプリ」、自治医科大学と共同開発・治験中の「高血圧治療アプリ」、6月から国立病院機構久里浜医療センターと共同研究を開始した「減酒支援アプリ」がある。