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1000床規模の災害・パンデミック拠点の専門病院を提案(10月13日)

東京都医師会の猪口正孝副会長は10月13日の会見で、災害時・パンデミック時の拠点となる1000床規模の専門病院の設置を提案した。東京都が10月1日に「東京版CDC」として立ち上げた新たな感染症対策の拠点である「東京iCDC」の専門家ボードに要請していく考えを示した。

専門病院は、米国海軍が保有する1000床の病院船をモデルとした。通常は船内でスタッフが訓練し、有事の際に戦地や被災地を訪れ、負傷者を受け入れている。

平時には入院患者はいない状態で、シミュレーショントレーニングセンターとして都立病院職員が順番で訓練する。都内の他の病院職員の訓練にも活用し、研究部門・研修部門・連絡調整会議の機能も担う。

有事には、1000床規模の専門病院として稼働する。人員は都立病院から招集し、訓練によりすぐに活動できる。災害外傷と感染症が対象で、入院調整機能を備える。

専門病院の効果としては、◇傷病者と病院のマッチングの必要がなく、速やかに受け入れられる◇都本部の指令機能や調整をアシストできる◇受け入れた患者をトリアージし、治療法を決定。必要なら自院を含めて都内医療機関に振り分ける◇医師の習熟度が高まり、治療の専門化・高度化が期待できる◇多くの症例数が集まるため、治験の促進につながる―をあげた。

猪口副会長は、「普段は空床にしておいて、災害やパンデミックが起こった時に立ち上げてもらう。今回の新型コロナの経験を踏まえて、こうした専門の病院が必要だと考えている」と述べた。

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