三宅社労士の年金実務セミナー|#9 税金・健康保険と年金の繰下げ受給・遡り受給との関係
三宅明彦(みやけ あきひこ)/社会保険労務士
65歳時の年金相談の際には、年金だけでなく、健康保険や雇用保険への加入の仕方や保険料、また税金に関する知識があると、アドバイスの内容がより充実します。今回は、年金相談事例に基づいて、年金とその周辺知識について説明します。
【事例1】60歳で再雇用、65歳から別会社でパート、年金は70歳に繰下げ
◆健康保険について
まず、65歳からの健康保険ですが、任意継続被保険者として1年くらい加入してから国民健康保険に変わるとのことで、もっとも有利だと思います。
65歳までの給与がいくらかは不明ですが、一般的には65歳以降のパートよりも高いと思われます。65歳から国民健康保険に加入すると、前年の高い所得で計算された保険税(料)を支払うことになります。収入が減ってしばらくしてから国民健康保険に加入すれば、保険税(料)も多額にはなりません。
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