障害報酬改定に向けスケジュールが示される(6月19日)
厚労省は19日、第7回障害福祉サービス等報酬改定検討チームについて持ち回りで開催し、令和3年度障害福祉サービス等報酬改定に向けた議論を再開した。厚労省は今後の検討のスケジュールやヒアリングの実施、調査の実施について示した。チームは了承した。
今後の検討のスケジュールとしては、6月下旬から8月上旬にかけて関係団体へのヒアリングを実施し、8月中に意見をまとめて、論点整理を行う。それを踏まえ、9月以降、各サービスの報酬等のあり方を検討し、11月頃には食事提供体制加算などのサービス横断的な報酬のあり方について検討する。12月にも報酬・基準に関する基本的な考え方の整理及び取りまとめを行う。年末の予算編成過程での改定率の決定を経て、来年1~2月に単位数を含めた報酬の改定案を取りまとめる予定だ。
ヒアリングは6月下旬から8月上旬にかけて計46団体を対象に5回実施することを予定している。出される意見等には次の4つの視点を盛りこむことを求める。
➀より質の高いサービスを提供していくうえでの課題及び対処方策・評価方法
②地域において、利用者が個々のニーズに応じたサービスの提供を受けられるようにするための、サービス提供体制の確保に向けた課題及び対処方策
③障害福祉サービス等に係る予算が障害者自立支援法(障害者総合支援法)の施行時から3倍以上に増加し、毎年10%弱の伸びを示している中で、持続可能な制度としていくための課題及び対処方策
④新型コロナウイルス感染症による影響
新型コロナの影響で調査対象月を変更
調査については、総務省の承認を経た、障害福祉サービス等経営実態調査と障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査について提示された。調査結果はいずれも秋頃公表される予定だ。調査内容は2月4日の第6回で示されたものから、抽出率や調査対象月が見直された。調査対象月の見直しは新型コロナウイルス感染症の影響を考慮した。
経営実態調査は、全サービスが対象であり、6月に実施する。調査項目や抽出方法は変わらないが、抽出率はサービス事業所数に応じて、約5%から全数とする(母集団が1000に満たないサービスは全数)。当初予定していた「約6%から全数」から変えている。
またサービス提供状況や従事者の状況は調査年の3月分から前年の10月分を調査することに変更した。
処遇状況等調査は、全サービスが対象であり、処遇改善加算や昨年10月から導入した特定処遇改善加算の状況などを調べる。調査は5月に実施。対象とする給与を3月分から2月分に変更した。抽出率もサービス事業所数に応じて約3%から全数とする。当初は「約4%から全数」としていたが、変更した。