尾身分科会長が学会で講演「疫学情報の共有が課題」(10月20日)
政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂分科会長は10月20日、日本公衆衛生学会総会で講演した。
新型コロナの現在の感染状況について、「急激な増加もなく、一進一退の状況が続いている」と指摘。活動制限の強さと人口当たりの死亡者数を比較し、「日本は制限がゆるやかであったが死亡者数が少なかった」との認識を示した。
分科会の前身の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の取組みについて、「大きなフラストレーションは、必ずしも我々が望む疫学情報が、望ましい速さで得られなかったこと」と述べ、自治体と国の連携の難しさをふりかえった。
公衆衛生学会には、疫学情報の迅速な共有等について、積極的に提言を行うよう期待を示した。