新型コロナにより介護従事者の3割超でメンタルヘルスに影響(8月20日)
日本介護クラフトユニオン(染谷朗会長)は8月20日、2021年度就業意識実態調査を公表した。今回の調査では、新型コロナウイルス感染症などについて質問しており、約6千人の介護従事者の3割超でメンタルヘルスに何らかの影響が出たと回答している。
調査は、月給制・時給制の組合員8604人を対象に実施し、6333人から回答を得た(回収率73.6%)。
所属する事業所における新型コロナの罹患者の有無については、月給制組合員では11.4%、時給制組合員では9.6%とほぼ1割で存在した。本人が罹患したケースもあり、それぞれ1.7%、1.3%。本人が罹患した場所で最も多かったのは「職場(事業所、利用者宅等)」であり、68.6%、62.1%であった。
コロナにより働き方で困ったことについては、月給制・時給制いずれでも「感染予防のための業務が増えた」が最多であり、それぞれ51.2%、37.7%。またコロナによるメンタルヘルスへの影響について尋ねたところ、「あった」は月給制で39.2%、時給制で33.8%といずれも3割を超えた。症状として最も多かったのは、いずれでも「常に不安な気持ちになった」で、61.5%、68.0%であった。
またサービスの質の変化については、月給制・時給制いずれでも「変わらなかった」が最も多く、それぞれ54.4%、59.7%であった。他方、「悪くなった」は25.9%、15.2%。「悪くなった」理由で最も多かったのは、いずれでも「利用者が家族と面会できなくなったから」が最も多く、50.6%、46.0%とおよそ5割になった。次いで、いずれでも「利用者に必要なサービスが提供できなくなったから」が続き、45.0%、46.0%などとなっている。