中医協総会は20日、診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス等報酬が同時に改定される令和6年度報酬改定に向けて、これらの「連携」をテーマに議論を行った。論点は「主治医と介護支援専門員との連携」「医療機関と高齢者施設等との連携」「障害福祉サービスとの連携」となっている。

「主治医と介護支援専門員との連携」では、主治医と介護支援専門員との連携を推進するため、サービス担当者会議等を通じて、両者で認識を共有し、両者の視点でケアプランを提供することを、機能強化加算などかかりつけ医機能を評価する診療報酬項目で位置付けることが論点となった。委員からは賛否両論があった。

「医療機関と高齢者施設等との連携」では、介護保険施設等と協力医療機関の関係について、高齢者救急の問題を含め、「平時から介護保険施設入所者の緊急時の対応等についてあらかじめ取り決めを行うなどして連携を行い、介護保険施設等入所者の病状急変時に電話相談、往診、オンライン診療、入院の要否の判断を含めた入院調整等を適時適切に行えるようにするための対応」が求められている。

診療側委員からは、介護保険施設等と在宅療養支援病院・地域包括ケア病棟を持つ病院などが連携した場合の評価をつけるべきとの意見が相次いだ。

「障害福祉サービスとの連携」では、障害者支援施設での医療保険における給付の範囲や、入退院支援における医療機関と障害サービス事業者等との連携を推進するための方策が議論された。「連携」を推進するため、診療報酬での対応が必要との意見が相次いだ。