武見敬三厚労大臣が初会見「医療DXを進め、医療・介護・福祉を向上」(2023年9月14日)
9月13日に発足した第2次岸田第2次改造内閣で就任した武見敬三厚生労働大臣は、同14日、初の記者会見を開いた。武見厚労大臣は、国民の生活を生涯に渡って支える厚生労働省の使命を強調するとともに、「医療DXを進め、医療・介護・福祉の向上に取り組む」と抱負を述べた。
就任にあたり、武見厚労大臣は「国民の生活を生涯にわたって支える厚生労働行政を担当することになり、改めてその責任の重さを感じている。新型コロナウイルス感染症への対応など、感染症対策の強化、さらに安心安全なマイナ保険証を含む医療DX、医療・介護・福祉の向上に確実に取り組む。また、持続的な賃上げの実現に向けて、リスキリングによる能力向上支援、そして多様な人材が活躍できる環境整備に取り組みたい」と抱負を述べた。
岸田文雄首相からは、関係大臣と協力し、次の点について対応するよう指示があったと説明した。
まず、新型コロナウイルス対応について、「引き続き万全の備えをしつつ、社会経済活動の回復に向けた取組みを進める。感染症の発生・まん延時における体制整備や、治療薬・ワクチンを迅速に開発・生産するための環境整備等を行う」とした。
全世代型社会保障の構築に向けては、「こども・子育て支援の充実や、医療・介護制度の改革等に取り組む。構造的な賃上げに向けて政策を総動員し、働く人への分配を強化すること、リスキリングによる能力向上支援等の労働市場改革を進める」とした。
さらに、「マイナンバー情報の総点検を着実に進め、保険証の廃止を巡る一つひとつの不安にていねいに対応し、マイナ保険証の利用促進に取り組む」とした。
認知症については、「総合的な施策を推進することや、世界の保健課題の解決に貢献し、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの達成をめざすことなど、多岐にわたる対策を進めるよう指示があった」とした。
医療関係団体の代弁者ではない 国民の立場で政策実現へ
同日の会見では、「厚生労働省は国民の生活を生涯に渡って支えるという使命を担っている。国民からの期待も大変大きな役所だということもよく理解している。こうした期待に応えることのできるように、職員が一丸となって、ワンチームでこれに対応し、取組みを進めていかなければならないと考えている」と改めて抱負を述べた。
その上で、「私は決して医療関係団体の代弁者ではない。国民の皆様の立場に立ってどのような政策を実現すべきかを考えていくことが、従来からの私の一貫した立場だ。改めて私の基本的な姿勢をご理解いただければ幸いである。そして国民の皆様の立場に立って、さまざまな課題について、全力で取り組んで行きたい」と強調した。
【武見敬三厚生労働大臣・略歴】
昭和26年生まれ。昭和49年慶應大学法学部卒。昭和51年慶應大学法学研究科政治学専攻修士課程修了、昭和55年慶應大学法学研究科政治学専攻博士課程満期退学。東海大学政治経済学部政治学科助手、東海大学政治経済学部学科専任講師、東海大学政治経済学部学科助教授、東海大学教授を経て、参議院議員。
当選5回。東京都。自民党。平成15年に自民党厚生労働部会副部会長、平成18年に厚生労働副大臣、平成29年参議院自民党政策審議会長、令和2年に参議院自民党議員副会長。