「妊婦が仕事を休みやすい環境整備やテレワーク推進を」厚労省が要請(4月1日)
厚労省は1日、日本経済団体連合会や日本商工会議所などの経済団体や労働団体に対して、妊娠中の女性労働者が休みやすい環境の整備や、感染リスクを減らすためのテレワーク、時差通勤の活用促進への協力を要請した。
正規雇用の職員だけでなく、パートタイム、派遣、有期契約で働く労働者も含めて、妊娠中の女性労働者への配慮を求めている。
現時点での医学的知見では、妊娠後期に新型コロナウイルス感染症に感染したとしても、経過や重症度は妊娠していないときと変わらないとされている。ただ、一般的に妊娠中に肺炎を起こすと、妊娠していないときに比べて重症化する可能性があることから、厚労省は妊娠中の女性労働者に配慮するよう要請した。
厚労省は経済団体に対して、高齢者や糖尿病・心不全・呼吸器疾患などの基礎疾患がある人についても、新型コロナウイルスに感染すると重症化するリスクが高いことから、仕事を休みやすい環境の整備を求めている。
一方、厚労省は同日、布マスクを妊娠中の女性に配布することも公表した。子育て世代包括支援センターや保健センターなどで、あらたに妊娠がわかった女性には母子手帳交付時に、すでに妊娠がわかっている女性には面談時などに配布する。
妊産婦が新型コロナウイルスに感染した場合には、心のケアを含めて、よりきめ細やかに支援するよう、厚労省は自治体の母子保健部局に要請した。
妊娠中の女性に対して、感染予防や働き方の留意点などをまとめたリーフレットも公表した。「厚生労働省は、省をあげて、妊婦の方々の安心・安全の確保に全力を尽くしてまいります」と呼びかけている。