第1子出生時に母が有職の割合は6割超に上昇
(こちらは3月15日に「web年金時代」に掲載したものです。)
厚生労働省は3月3日、令和2年度人口動態職業・産業別統計を公表した。それによると、第1子出生時に母が有職である割合は前回調査(平成27年度)よりも上昇して、6割を超えた。第2子、第3子の出生時にも母が有職である割合は上昇して5割を超えており、女性が仕事を続けながら出産しているケースが増加していることがあらためて確認された。
第2子、第3子出生時に母が有職の割合は5割超
令和2年度の出生数は80万2,264人。このうち「父が有職である子」は77万1,008人と、全体の96.1%を占める。また「母が有職」は48万9,826人と全体の59.6%であり、前回調査と比較すると、「母が有職」の割合は42.4%から17.2ポイント上昇している。
さらに、第1子の出生時に母が有職である割合は62.9%で、前回の45.8%から17.1ポイント上昇した。第2子、第3子の出生時に「母が有職」の割合は上昇しており、それぞれ57.7%、54.7%と5割を超えた。前回調査で「母が有職」の割合は、第2子では39.7%であり、18ポイント上昇。第3子では38.4%であり、16.3ポイント上昇した。
母の就業状態別に令和2年度の死産率(出生千対)をみると、「有職」は19.3、「無職」は17.1となっている。また周産期死亡率(出産千対)をみると、「有職」は3.1、「無職」は2.8となっている。
令和2年度の死亡数は71万2,633人。主な死因別死亡数の構成割合を男女別にみると、有職・無職とも悪性新生物〈腫瘍〉が最も多く、有職では男性37.2%、女性38.4%。無職では男性30.1%、女性22.4%。
婚姻の総数は51万7,478組。夫妻とも有職の割合は80.1%で、前回調査の73.8%から6.3ポイント上昇した。離婚の総数は18万8,656組。妻が有職の割合は70.6%で、前回調査の63.6%から7.0 ポイント上昇した。
人口動態職業・産業別統計は、出生、死亡、死産、婚姻及び離婚の人口動態事象と職業及び産業との関連を明らかにし、厚生労働行政施策などの基礎資料を得ることを目的として5年に一度作成している。
厚生労働省ホームページ▶令和2年度人口動態職業・産業別統計の概況