#33 離婚後の内縁関係における遺族厚生年金の受給について
石渡 登志喜（いしわた・としき）／社会保険労務士・年金アドバイザー
今回は、別居を経て離婚後、内縁関係にあった夫が死亡し、妻が遺族厚生年金の請求に訪れたケースです。このケースでは離婚前から別居しており、その内縁関係が事実婚関係と認められるか、また生計維持関係があるか、がポイントです。
【事例概要】
死亡者 Ａ男さん（昭和42年9月15日生：56歳）
・平成5年11月3日にＢ子さんと婚姻し、長男及び長女が出生
・父から建設会社を承継して代表取締役に就任するも会社が倒産
・平成28年6月1日に代表取締役を退任、取締役を辞任
・平成29年1月からＢ子さんと別居
・平成30年4月20日にＢ子さんと離婚し、離婚後も内縁関係を継続
・令和5年12月2日に死亡（厚生年金被保険者）
請求者 Ｂ子さん（昭和45年7月10日生：53歳）
・平成29年1月からＡ男さんと別居
・平成30年4月20日にＡ男さんと離婚し、離婚後も内縁関係を継続
・令和6年1月17日に年金事務所へ来所
ここから先は
3,099字
/
2画像
¥ 100
社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。
