中医協が初診料の機能強化加算を議論(10月30日)
中医協は10月30日の総会で、かかりつけ医機能をテーマに次期診療報酬改定に向けた議論を行った。地域包括診療加算など、かかりつけ医機能に関連する診療報酬を届け出ている医療機関が算定できる初診料の機能強化加算(800点)は、加算の趣旨を患者に伝えることの要件化で賛否両論があった。
健保連の幸野庄司委員が支払側の一致した意見として、少なくない患者が知らずに費用を負担しているとして、加算の趣旨を患者に伝えることを何らかの形で要件化することを提案。
診療側も一定の理解は示した。ただ、日本医師会の松本吉郎委員は、基本診療料には様々な加算があり、患者一人ひとりに趣旨を口頭で説明することには難色を示した。
また、小児外来診療料等の算定要件を3歳未満から6歳未満に拡大することに対して、多くの委員が賛意を示した。
大病院を紹介状なしで受診する際に支払う定額負担については、大病院の範囲の拡大と実態把握の仕組みの導入を論点とした。大病院の範囲は現行で、特定機能病院と許可病床400床以上の地域医療支援病院。意見では、「200床以上の一般病床に拡大すべき」、「地域医療支援病院の拡大を検討すべき」があった。
定額負担の仕組みでは、救急患者などは負担を求めないほか、定額負担を求めないことができる様々な規定が設けられている。そのような患者が一定割合あることから、実態把握を行って、定額負担のあり方の議論につなげる。