病院の収益率はコロナ補助金で▲6.9%が0.4%に回復(11月24日)
厚労省は11月24日、中医協の調査実施小委員会に、医療機関や歯科、薬局の医業経営などの実態を明らかにするための医療経済実態調査の結果を報告した。病院全体の損益率は、2019年度の▲3.1%から2020年度は▲6.9%に悪化したが、新型コロナ関連の補助金を含めると、0.4%の黒字となった。
病院の内訳では、医療法人の損益率は、2019年度の1.8%に対し2020年度は0.1%に悪化したが、コロナ補助金により2.3%まで回復した。国立は▲1.7%が▲9.2%に悪化し、コロナ補助金により6.8%まで回復した。公立は▲14.2%が▲21.4%に悪化し、新型コロナ補助金により▲7.3%に回復した。公的は▲0.2%が▲3.0%に悪化し、コロナ補助金により5.4%まで回復した。
診療所の損益率をみると、個人は同31.8%が同28.0%に悪化し、コロナ補助金により、28.8%に回復した。診療所の医療法人は同6.5%が同3.8%に悪化し、コロナ補助金により4.2%に回復した。
医療機関については、損益率の水準に違いはありつつも、新型コロナの感染拡大により、損益が悪化し、コロナ補助金が経営を下支えしたことが確認できた形だ。