見出し画像

特定保健指導の主要達成目標は腹囲2㎝、体重2㎏減に(7月26日)

厚労省は7月26日、第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会の「効率的・効果的な実施方法等に関するワーキンググループ」(WG)を開き、特定保健指導の実績評価体系の見直し案を了承した。

アウトカム評価の主要達成目標は、腹囲2㎝・体重2㎏減とする。

実績評価体系の基本的な考え方としては、①腹囲2cm・体重2kg減を目指して保健指導を行う。達成した場合、その間の介入量は問わない仕組みとする②腹囲2cm・体重2kg減に達していない場合も、生活習慣病予防につながる行動変容や腹囲2cm・体重2kg減の過程である腹囲1cm・体重1kg減を成果として評価する③こうした成果と保健指導の介入を合わせて特定保健指導の終了とし、保健指導の介入はこれまでと同等程度の評価をする―の3点をあげた。

その上で、次のような見直しの方向性を示した。

1.アウトカム評価は、主要達成目標を腹囲2cm・体重2kg減とする。
また、生活習慣病予防につながる行動変容(食習慣の改善、運動習慣の改善、喫煙習慣の改善、休養習慣の改善、その他の生活習慣の改善)や腹囲2cm・体重2kg減の過程である腹囲1cm・体重1kg減を目標として設定する。

2.アウトカム評価の評価時期は、初回面接から3か月経過後の実績評価時とする。
行動変容は、生活習慣の改善が2か月以上継続した場合に評価する。また、標準的な健診・保健指導プログラムにおいて、評価者の判断を支援するため、具体例を提示する。

3.プロセス評価は、介入方法により個別(ICT含む)、グループ(ICT含む)、電話、電子メール・チャット等の評価を行う。
これらの介入については、時間に比例したポイント設定を見直し、介入1回ごとの評価とする。
1回の標準的な介入内容を手引きで示すとともに最低時間は引き続き設定する。ICTを活用した場合も同じ評価とする。

4.特定保健指導終了は180ポイントとし、主要達成目標の腹囲2cm・体重2kg減は180ポイントと設定する。
腹囲2cm・体重2kg減が未達成の場合は、対象者の行動変容等のアウトカムを評価し、プロセス評価と合わせて180ポイントになる構造とする。
腹囲1cm・体重1kg減と行動変容の改善は20ポイントとし、喫煙習慣の改善(禁煙)については、禁煙により一時的な体重増となる傾向があることから30ポイントと設定する。
継続支援の介入は個別(ICT含む)70ポイント、グループ(ICT含む)70ポイント、電話30ポイント、電子メール・チャット等30ポイントとする。
また、健診当日の初回面接を20ポイント、健診後1週間以内の初回面接を10ポイントと設定する。

WGのとりまとめを協議

一方、同WGのとりまとめ「特定健診・特定保健指導の効率的・効果的な実施方法」案について協議した。

実施方法案は、①アウトカム評価の導入や「見える化」の推進など特定保健指導の実施方法の見直し、②第4期特定健康診査等実施計画期間の特定健診・特定保健指導の実施率およびメタボリックシンドロームの該当者と予備群の減少率の目標、③第5期に向けた検討のあり方―を柱に構成。

WGは概ね了承し、同日の意見を盛り込んで次回8月の会合でまとめる予定。  

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!

社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。