医療部会が医師偏在対策や働き方改革を議論(7月18日)
厚労省は7月18日の社会保障審議会・医療部会に、医師養成過程を通じた偏在対策や医師の働き方改革関連の動向を報告した。
偏在対策に対しては、「医学部段階でスチューデントドクターとして侵襲性の高い医行為を行うのであれば、医師の仮免許のような仕組みが必要ではないか」、「外国の医学部を卒業し日本に戻る医師が増えて年間100人単位になっている。入学定員が議論になる中で何らかの対応が必要」などの意見が出た。
医師の働き方改革に対しては、「今まで病院は医師のサービス残業や過重労働に頼る現状があった。それを変えるのであればきちんとした給料を払える診療報酬が必要になる」、「令和4年度以降の医学部入学定員の見直しでは、働き方改革を行うための人員を確保するため、医師を増やす方向での議論が求められる」などの意見が出た。
また、上智大学教授の岩田太・主任研究者らの研究班が作成した「医師法の応召義務の解釈に関する研究」が示された。昨年示された中間整理に、「(患者を)診療しないことが正当化される事例」など個別事例が加わっている。年内に、完成版を通知として発出する予定。