都医の尾﨑会長「エピセンターに補償を伴う休業要請を」(7月30日)
東京都医師会は7月30日の会見で、新型コロナウイルス感染症の今後の対応について見解を示した。尾﨑治夫会長は、全国各地に形成されつつあるエピセンター(感染震源地)に対し、法的強制力を持った補償を伴う休業要請の実施を提案した。
尾﨑会長は、「新型コロナを収束に向かうためには、無症状者を含めた感染者の積極的な隔離がまず必要で、エピセンターを徹底的に叩かなければいけない。さらに、エピセンターから周囲への感染拡大を防ぐことも大事だ」と述べた。
エピセンターに対する施策については、「東京だけでなく愛知や大阪、福岡でも夜のまち中心にエピセンター化が進んでおり、このまま休業をお願いするかたちでは日本全体が感染の火だるまに陥ってしまう。特別措置法を改正し、法的に拘束力のある休業補償を伴う休業要請を全国のエピセンター化しているすべての地域で同時に進めることが大事だ。やはり国が法改正を行い、一斉に進めることが日本全国に広がっている火種を消していく唯一の方法ではないか」と訴えた。
具体的には、法的強制力を持った補償を伴う休業要請を限定地域で14日間程度を定めて実施する。あわせて、その地域で集中的にPCR検査等を施行し、無症状者も含めて感染者の発見・対策を行う。その際には、民間検査機関だけでなく、大学や研究機関などにも協力要請し、短期間に多くの検査を展開する。
また、PCR検査の拡大としては、かかりつけ医による唾液PCR検査等について人口1万人に1か所程度の割合で都内1400か所を目標に取り組む考えも示した。
一方、猪口正孝副会長は、新規感染者が増加している現状を踏まえ、改めてコロナ専門病院の設置を提案。専門病院によって、「救急医療のトリアージ機能を担って感染者・非感染者への迅速に対応できることや他の病院が新型コロナ以外の医療に専念できることをあげ、都内に数か所で計3000床程度の病院の設置を求めた。