国産ワクチン開発の司令塔SCARDAが戦略推進会合(4月4日)
国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)内にワクチン開発の司令塔として設置された先進的研究開発戦略センター(SCARDA・スカーダ)が4月4日、初めて戦略推進会合を開催した。
出席した内閣府の大野敬太郎副大臣は、「経済安全保障の観点からも国産ワクチンの実用化を成し遂げなければならない」と述べ、政府一丸となってSCARDAのワクチン開発を支援する考えを示した。
SCARDAは、3月22日にAMED内に設置された組織。
新型コロナワクチンの開発が海外諸国に比べて国内では遅れたことを踏まえて、政府は昨年6月にまとめたワクチン開発・生産体制強化戦略で、今後脅威となる感染症に対応できるよう、AMEDに「産業界の研究開発状況、国内外の新規モダリティ動向を踏まえ、ワクチン実用化に向け政府と一体となって戦略的な研究費配分を行う体制」を新設することを決めた。
これにより設置されたSCARDAは、産学官・臨床現場が連携し、ワクチンの基礎研究から実用化に向けた開発まで、一気通貫で研究開発を推進することをめざす。
SCARDAのセンター長には、濵口道成氏(前・科学技術振興機構理事長)が就任した。
濱口センター長は、「日本にはすばらしい技術があり、人材もいる。しかし、一つの目標のもとに結集させ、難所を乗り越えるということができていなかった。私は力を集める役割を果たしたい」と述べた。