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#1 Web版年金時代スタートに寄せて

香取 照幸(かとり てるゆき)/上智大学総合人間科学部教授、一般社団法人未来研究所臥龍代表理事

※この記事は、2017年5月10日の「年金時代」に掲載されたものです。

アゼルバイジャン大統領に信任状を捧呈する筆者

年金時代編集部からWeb版への連載依頼を受けた

昨年冬、長らくお世話になってきた「年金時代」の編集部の方から、新たにweb版としてスタートを切る同誌に連載を願いしたい、という依頼を受けました。

夏に晴れて厚生労働省を退官して、学生時代以来の自由の身を楽しんでいたところだったし、役人を辞めて気分もかなりユルんで(笑)きていたので、そうでなくても難しくて硬い年金の話を連載で書くなんて、私にはもう無理です、と一旦は丁重にご辞退申し上げました。編集部からは「お気持ちは解りますがそこを何とか」と重ねてお願いされましたが、「自信がないんでどうも、、」と(申し訳ないと思いつつ)ずっとお断りしていました。

そうこうしているうちに、いろいろあって「二度目の宮仕え」をすることとなってしまい、退官から半年ちょっとで日本を離れることになりました。

このまま「逃げ切られて(?)しまうのでは」と危機感(!)を覚えたらしい編集部の方は、「じゃあ、年金の話半分、任地のお話半分でもいいですから是非」と再々々度の依頼をして下さいました。

「あなたね、人間お願いされて何かができるうちが花なのよ。それに、お世話になった人にはちゃんとお返ししないといけないでしょう」という細君の厳しいアドバイス(?)もあり、赴任直前に「謹んでお引き受けします」とお返事を差し上げました。

アゼルバイジャンに赴任してから、さてタイトルをどうしようか、と考えました。皇居での認証式で陛下から官記を拝受して人事が公表された後、いろんな方から「アゼルバイジャンってどこにあるの?」「アゼルバイジャンってどんな国?」「産油国でバブリーなんですって?」「美人が多いってホント?」「007の舞台になったんですよね」「F1やるんだよね」などなど、いろんな質問をいただきました。実は私も打診を受けるまでアゼルバイジャンという国についてはほとんど何も知りませんでしたし、英語と少々のフランス語はできますがロシア語もトルコ語も(もちろんアゼルバイジャン語も)できないのになんで私が行くことになったのかも分かっていませんでした。

ことほど左様に、アゼルバイジャンは日本ではまだまだよく知られていない未知の国、ということのようです。

考えてみると、外務省職員として任地に臨むわけですから、任国のことを広く日本の人たちに知ってもらうことも大事な仕事の一つです。

そこで。連載のタイトルは「謎の新興国アゼルバイジャンから」にすることにしました。

任国アゼルバイジャンのお話と、年金や社会保障の話を二本立てで書き綴ります。関係のあることもあるでしょうし、そうでないこともあると思います。皆さんに関心を持ってもらえるように努力したいと思いますので、どうかよろしくお願いします。

なお、申し上げるまでもなく内容はすべて筆者個人の見解です。外務省とも厚労省とも在アゼルバイジャン日本大使館とも関係はありませんので、念のため。

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