地域医療研修の期間拡大は「時期尚早」との意見が大勢(9月4日)
医道審・医師臨床研修部会は4日、卒後臨床研修の地域医療研修の期間拡大をめぐり、議論を行った。全国知事会などが期間拡大を要望している。
委員からは、いわゆるスチューデント・ドクターの法的位置づけや診療参加型臨床実習の仕組みが整ってから検討すべきで、「時期尚早」との意見が大勢を示した。研修医を受け入れる医療機関側の意見もきく必要があるとの意見も出た。同日は、結論を出さず、引続き議論する課題とした。
また、「地域枠」の医学部卒業生を対象とし、令和4年度から始まる「地域医療重点プログラム」の対象者を了承した。
「地域医療重点プログラム」は、「地域枠」の研修医が臨床研修病院とマッチングできず、従事要件の地域で研修を受けられない可能性があるため、通常のマッチングに先行して選抜するもの。「適正な競争が行われない」との異論も出ている。
対象者は「都道府県が奨学金を貸与し、かつ医師少数区域等での従事要件が課されており、地域医療対策協議会が地域医療重点プログラムで選考を行う必要性を認めた者」とした。医師需給分科会で決めた「地域枠」の定義にならい、対象を厳格化した。