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謎の新興国アゼルバイジャンから|#37 私の教養主義復権論(その3)知識と教養 「疑うこと」の重要性

香取 照幸(かとり てるゆき)/アゼルバイジャン共和国日本国特命全権大使(原稿執筆当時)

*この記事は2018年12月6日に「Web年金時代」に掲載されました。

本稿は外務省とも在アゼルバイジャン日本国大使館とも一切関係がありません。全て筆者個人の意見を筆者個人の責任で書いているものです。内容についてのご意見・照会等は全て編集部経由で筆者個人にお寄せ下さい。どうぞよろしくお願いします。

みなさんこんにちは。
寄り道を2回もしてしまいましたが、今回は「私の教養主義復権論」の3回目を書きます。
その前に一件ご報告。

アゼルバイジャン最大の油田であるACG油田(ピーク時日産80万バレル)の開発事業に参画している日本のINPEX(国際石油開発帝石株式会社)は、3年前から当地の石油関連技術者の養成研修事業として、アゼルバイジャン国営石油会社(State Oil Company of Azerbaijan Republic(SOCAR))の若手技術者に対する研修事業を実施しています。
一昨年、昨年は日本で研修を行いましたが、今年は講師である栗原正典早稲田大学理工学院教授を当地に招いてバクーで集中講義を行いました。
関係者のお話によると、当初この事業を提案した際には「産油国である我がアゼルバイジャンに対して資源のない日本が何を教えるというのか」という反応だった由。
ところが実際に研修を始めると、研修内容の水準の高さ、実務経験を伴う教授の講義への研修生の評価は極めて高く、「この研修事業は素晴らしい。当方からも選りすぐった研修生を派遣するので是非今後とも継続して実施してほしい」ということになり、本年は例年の3倍近い11名の若手研修生を対象にバクーのSOCAR本部で研修を行うことになったとのこと。

将来を担うSOCARの若手技術者の養成に日本企業が協力することは、技術者同士の交流・人脈形成という意味でも非常に意義がありますし、SOCARとINPEX、ひいては日本とアゼルバイジャン両国の関係深化にも大いに貢献するものです。

というわけで、栗原教授の来訪を機に、SOCAR幹部、研修生・元研修生、INPEX関係者をお招きして、公邸でレセプションを開催しました。

SOCARから2人の副総裁、ACG油田事業のオペレーターであるBPからも関係者も参加し、総勢40人近い盛大なレセプションになりました。

中央、大使の向かって右隣が栗原教授、
さらにその右隣がSOCARのフセイノフ(Huseynov)副総裁です。
冒頭挨拶をされたSOCARのラティホフ(Latifov)副総裁。

こういうのも大使の仕事の一つです(^_^)。

さて、では本題に入ります。

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