地ケア病棟の機能の違いに応じた評価をめぐり議論(11月12日)
中医協総会は12日、令和4年度診療報酬改定に向け、回復期入院医療をテーマに、地域包括ケア病棟入院料等と回復期リハビリテーション病棟入院料の評価について議論した。
地域包括ケア病棟入院料については導入当初に期待された①急性期からの受入れ②在宅からの受入れ③在宅復帰支援の3機能の一部しか担っていない病院の評価が論点となった。例えば、自院の一般病棟からの患者の入棟が多い病院があり、安定した患者が多いとのデータが示された。
診療側の委員は、地域包括ケア病棟の機能は多様であり、次期改定で評価に差をつけることに反対した。支払側の委員は、機能が異なり、結果として医療資源投入量が異なるのであれば、それに応じた評価を設定すべきと主張した。
回復期リハ病棟入院料に関しては、過去数十年の推移で、リハビリの効果の指標であるFIMの入棟時の低下が続き、実績指数が改定時に上がるという問題を踏まえ、第三者評価の導入が論点となった。第三者評価の認定のない病院で、入院時運動FIM得点が有意に低く評価されているとのデータも示された。
ただ診療側は、第三者評価はまだ十分に普及していないとして、要件化には慎重な検討を求めた。
大学病院など特定機能病院の回リハ病棟で実施されるリハビリテーションの実績が、回復リハビリテーション病棟入院料1で求められる施設基準を上回り、特に重症者の改善率が高いことから、他の病院と評価を別扱いにすることも論点になった。
診療側は賛成したが、支払側は慎重な姿勢を示しさらなるデータの提供を求めた。