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新しい年金時代

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2022年12月の記事一覧

#15 厚生年金の財政方式の変遷

 前回(#14)は厚生年金の財政方式が積立方式、すなわち平準保険料方式で出発したことに触れたが、今回はその後の変遷をたどってみることにしよう。  昭和29年の改正で、厚生省(当時)は平準保険料率を法律に規定することを提案したが、労使の強い反対に遭った。そこで段階的に保険料率を引き上げる計画を作ったうえでこの計画を法律に規定することを提案したが、これも反対されたため、その打開策として当面はこれまでの保険料率を据え置くが、少なくとも5年に一度、保険料率を見直す、とする財政再計算規

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遺族年金のしくみと手続~詳細版|#18遺族年金受給者は別居の本妻か、同居の内縁の妻と子か?

今回は、戸籍上の妻と内縁の妻がいる場合の遺族年金です。戸籍上の妻は、亡夫と長年にわたり別居生活を送っていました。その間、亡夫は内縁の妻及びその子と一緒に暮らしていました。こうしたケースについて、法規制上はどのように考え、遺族年金を支給するのか見ていきます。 子のいる内縁の妻の遺族年金 厚生年金保険の被保険者であったAさんが死亡したので、その内縁の妻というC子さんが遺族年金の相談に見えました。なお、Aさんには戸籍上の妻であるB子さんがいるとのことでした。 国民年金法及び

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#14 死亡後の障害年金請求

 障害年金請求中に請求者が死亡してしまった事例は前号で紹介しました通り、生計同一関係にある3親等以内の親族が未支給年金請求という手続きをすれば、死亡者に支給すべきであった障害年金を代わりに受け取れる制度があります。  では、既に死亡してしまっている人の障害年金を、遺族等が代わりに請求できるかというのが、今回の事例です。  具体的に内容を検証していきますが、このような場合は、次のように初めから障害年金の相談内容ではないことが多いです。  まず、死亡者は厚生年金加入期間が長く、

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