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埼玉県年金委員会が令和6年度総会を開催

 埼玉県年金委員会は5月28日、さいたま市民会館おおみや「レイボックホール」7階小ホールにおいて、令和6年度埼玉県年金委員会総会を開催した。埼玉県年金委員会所属の埼玉県地域型年金委員が参集。「令和5年度事業報告及び事業決算報告」「令和6年度事業計画及び事業予算」が議題とされ、了承された。

 冒頭、村重嘉文会長が、年金委員の活動をより一層推進させるため、挨拶に代えてメッセージ(下記参照)を発信。村重会長は、「年金の役割は国民生活を支える国家プロジェクトとして重要度を高めている。一方年金制度の持続可能性を高める改正の検討が始まり、関心も高まりつつある。年金委員活動としては、これら両面について理解と認識を深め、誇り高く活動を進化させていく。そのためには、日本年金機構の指導を受けながら連携を深め、進めていくことが重要なことだ」と述べた。 

【総会 会長 メッセージ(全文掲載)】

令和6年5月28日
埼玉県年金委員会年金委員の皆様へ
埼玉県年金委員会 会長 村重 嘉文

 総会の開催にあたり、さらなる年金委員活動推進のため次のことを申し上げたい。

年金委員活動をより一層推進させるために
 
 年金時代と言われてから久しくなっています。
 年金委員活動は、いつの時代においても年金が国民生活の中心制度としての役割が果たせるよう、その下支え活動の1つとして参画し推進してまいりました。
 また、活動に伴い生じている課題等については、昨年当委員会の総会時に日本年金機構あて要望書を提出しました。
 その後回答を得ましたが、その内容は引き続き要望の実現を求めていくものが多いと考えております。
 このように年金委員活動の課題解消に向けて模索している機会にあたり、原点に戻り所信を申し述べたい。
 ご承知の通り、いわゆる年金(制度や運営システム)の果たしている役割は、国民の膨大なデータを把握し、巨額の年金保険料の徴収や毎期の年金を支払うほか積立金の運用は、我が国の経済に大きな影響を与えています。
 また年金本体以外の役割としては、社会・経済・行政との連携を図り地域の活性化を促進する等循環型社会形成のための大動脈の国民システムとして、ますます太さと広がりにより重要性を高めていると考えています。
 例えば、①中小企業等を対象とする健康保険(協会けんぽ)の適用や保険料徴収②子ども子育て拠出金の徴収(児童手当・全額事業主負担)③年金生活者支援給付金の支払い(公的年金等収入が一定基準以下の方に、生活支援することを目的に年金に上乗せする。財源は消費税)、④地方自治体関係では年金から介護保険料の天引き、国保や後期医療制度保険料の徴収、住民税の徴収を行うなどにより、他に例のない国の基幹システムとして重責を果たしていると考えています。 
 さらに新たな制度改正により追加される子育て支援事業の拠出金の原資は、医療保険料に上乗せして徴収することになったほか外国人の転入拡大を含め、国民システムとして果たす年金の役割は国民生活を支える国家プロジェクトとしてますます重要度を高めていると考えています。
 一方制度面に目を向けると、年金制度の持続可能性を高める大きな改正の検討が始まり、関心も高まりつつあります。これらの趣旨や内容を正しく理解し、地域の中に伝えていくことも重要な使命だと考えています。
 今後の私たちの年金委員活動としては、これら両面について理解と認識を深め、誇り高く活動を進化させていくこととしたい。
 そのためには、日本年金機構の指導を受けながら連携を深め、進めていくことが何より重要なことです。 
 年金委員の皆様方のますますのご活躍を期待しております。

*地域型年金委員会は旧社会保険庁や日本年金機構の出身者などにより自主的に設立された任意団体で、現在、埼玉県のほか千葉県、神奈川県、福島県などで組織化されている。一方、日本年金機構は、年金事務所における地域型年金委員への支援を通じて、地域型年金委員の組織的活動を活性化するため、平成29年度に各年金事務所単位で設置していた地域型年金委員連絡会を、都道府県単位の都道府県地域型年金委員連絡会と年金事務所ごとの地区連絡会に再構築。都道府県および地区連絡会において、年金委員に対して、年金制度の研修や年金の届出・手続きに関する情報提供を行っている。


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