見出し画像

オンライン資格確認の導入に伴う診療報酬の取扱い等を諮問(8月3日)

後藤茂之厚生労働大臣は8月3日、中医協総会に、「医療DXの基盤となるオンライン資格確認の導入の原則義務付けおよびこれに伴う診療報酬上の加算の取扱い」を諮問した。

政府の骨太方針2022の記述に則ったもので、来年度からすべての医療機関に対し、マイナンバーカードを用いた患者のオンライン資格確認ができる体制を求めることに伴い、現在も紙レセプトで請求している医療機関・薬局に対しては例外規定を設ける。

政府は来年度からの医療機関・薬局におけるオンライン資格確認のシステム導入を来年4月から義務化する考えを示している。その際に、診療報酬上の取扱いを含め、財政措置を見直す。2024年度中には、保険者による保険証発行を選択制とし、訪問看護や柔整あはき等では、保険証の原則廃止を目指す。

出典:中医協総会(2022/8/3)資料

電子的保健医療情報活用加算を見直し

また、2022年度診療報酬改定で導入した電子的保健医療情報活用加算の見直しを検討する。

電子的保健医療情報活用加算については、2022年度改定で導入されたものの、オンライン資格確認を行わない場合も含めて患者負担が増えることが、オンライン資格確認の普及にむしろ逆行するとの指摘があり、見直しの検討が骨太方針2022に明記された。このため、電子的保健医療情報活用加算の見直しも今回諮問の対象となった。

日本医師会常任理事の長島公之委員は、「医療の質向上には対価が必要であり、これまでもそのような考え方で診療報酬を決めてきた。廃止はあり得ない。医療DXを推進するためにも評価が必要だ」と主張した。

社会保険研究所ブックストアでは、診療報酬、介護保険、年金の実務に役立つ本を発売しています。