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厚労省が保健師中央会議を開催 村木・元事務次官が講演(2024年8月8日)

厚労省は8月8・9日の2日間、令和6年度保健師中央会議を開いた。全国の自治体の統括保健師等が参加し、地域保健に関する企画立案能力や実践能力の向上のための講演やグループワークが行われた。開会挨拶で岡本利久大臣官房審議官は、今年度から健康日本21(第三次)や医療計画・介護保険事業計画・障害者計画等の新計画年度が始まったことに触れ、「これらを効果的に推進していくためには分野横断的で戦略的な保健活動の推進が必要」と述べた。

全国社会福祉協議会会長の村木厚子氏は「組織を成長に導くリーダーシップ」と題する基調講演を行った。

元厚労事務次官の村木会長は自身のキャリアを振り返り、自分が成長したタイミングは、人に何かを教えたときと、昇進して視野が広くなったときだったと明かし、その機会が訪れたら恐れず挑戦すべきと訴えた。また、リーダーに求められる資質として塩野七生氏の著書から「知力・説得力・肉体上の耐久力・自己制御の能力・持続する意思」を引用し、これらは男女差がないものだと紹介した。

今後の社会保障については「高齢者急増」から「現役世代急減」という局面変化への対応が課題だとした。特に「複数の困難が重なっており、社会とのつながりも切れている生活困窮者を支える仕組みが足りていない」と述べた。

村木氏はまた、行政の保健師は専門性を生かして現場と施策をつなぐことができる恵まれた職種だとして参加者にエールを送った。

感染症に平時からの備えを

厚労省の松岡輝昌健康課課長は、健康づくり施策の動向として①健康日本21(第三次)②PHR③スマートライフプロジェクト④特定健診・保健指導⑤たばこ対策⑥保健所等の体制強化―について説明。

松岡課長は、大規模な感染症発生時に「人が必要になるのは目に見えている」と述べ、速やかな人員参集のための動員リスト作成・確認や、IHEAT派遣要請に応える体制構築等、次の感染症流行に備えるよう協力を求めた。

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