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合計特殊出生率は1.26で過去最低 令和4年人口動態統計(2023年9月15日)

厚生労働省は15日、令和4年人口動態統計(確定数)の概況を取りまとめて公表した。合計特殊出生率は1.26で前年の1.30より低下し、過去最低となった。人口動態統計(確定数)は、出生、死亡、婚姻、離婚および死産の実態を表すものとして毎年作成。令和4年1年間に日本において発生した日本人の事象を調査の客体としている。

 令和4年(2022)人口動態統計(確定数)統計表「第1表」

出生数は770,759人で過去最少(7年連続減少)

出生数は77万759人で、前年の81万1622人より4万863人減少し、明治32年の人口動態調査開始以来最少となった。出生率(人口千対)は6.3で前年の6.6より低下した。合計特殊出生率は1.26で前年の1.30より低下し()、過去最低となった。7年連続の低下となる。

母の年齢(5歳階級)別にみると、出生数は45歳以上の各階級では前年より増加したが、その他の階級では減少した。合計特殊出生率の内訳は44歳以下の各階級で前年より低下したが、45~49歳の階級では上昇した。なお、出生数及び合計特殊出生率の内訳ともに、30~34歳の階級が最多・最高となっている。

出生順位別にみると、出生数及び合計特殊出生率の内訳ともに、いずれの出生順位についても前年より減少・低下した。母の年齢(5歳階級)別と出生順位別を併せてみると、合計特殊出生率の内訳は20~44歳の各階級ではいずれの出生順位についても前年より低下した。

死亡数は1,569,050人で過去最多(2年連続増加)

死亡数は156万9050人で、前年の143万9856人より12万9194人増加し、調査開始以来最多となった。死亡率(人口千対)は12.9で前年の11.7より上昇した。

死因別にみると、悪性新生物<腫瘍>の死亡数は38万5797人(死亡総数に占める割合は24.6%)、死亡率(人口10万対)は316.1であり、前年と同様死因順位の第1位となった。なお、第2位は心疾患(同14.8%、190.9)、第3位は老衰(同11.4%、147.1)となった。

なお、新型コロナウイルス感染症の死亡数は、4万7638人となっている。
年齢調整死亡率(人口千対)は男14.4、女7.9で、男女とも前年の男13.6、女7.4より上昇した。

自然増減数は△798,291人で過去最大の減少(16年連続減少)

出生数と死亡数の差である自然増減数は△79万8291人で、前年の△62万8234人より17万57人減少し、過去最大の減少となった。また、自然増減率(人口千対)は△6.5で前年の△5.1より低下し、実数・率ともに16年連続で減少・低下した。

婚姻件数は504,930組(3年ぶりの増加)

婚姻件数は50万4930組で、前年の50万1138組より3792組増加し、婚姻率(人口千対)は4.1で前年と同率となった。

離婚件数は179,099組(3年連続減少)

離婚件数は17万9099組で、前年の18万4384組より5285組減少し、離婚率(人口千対)は1.47で前年の1.50より低下した。

人口動態調査は、わが国の人口動態事象を把握し、人口および厚生労働行政施策の基礎資料を得ることを目的としている。人口動態調査により、国は統計法に基づく基幹統計「人口動態統計」を作成している。

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