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日慢協の新会長に橋本康子氏が就任 武久洋三氏は退任記念講演(6月30日)

日本慢性期医療協会は30日に通常総会を開き、会長の交代を了承した。新たな会長には橋本康子氏(橋本病院、香川県三豊市)が就任。武久洋三前会長は名誉会長となった。

左から、冨家常任理事、井川副会長、安藤副会長、橋本会長、池端副会長、矢野副会長  

副会長には、武久執行部から引き続き池端幸彦氏(池端病院、福井県越前市)、安藤高夫氏(永生病院、東京都八王子市)、矢野諭氏(多摩川病院、東京都調布市)、新たに井川誠一郎氏(豊中平成病院、大阪府豊中市)が就任した。冨家隆樹常任理事(冨家病院、埼玉県ふじみ野市)は事務次長から事務局長となった。

橋本会長は就任の挨拶で、「武久先生の後任という責任ある大役を拝命し、恐縮しながらも光栄の極みと、心引き締まる思いで受け止めている。武久先生が打ち出された、『良質な慢性期医療がなければ日本の医療は成り立たない』をベースに、今後のさらなる発展につなげていきたい」と述べた。

就任挨拶を行う日慢協の橋本新会長=6月30日  

地域の信頼を得る努力を

また、同日、武久名誉会長は退任記念講演を行った。武久名誉会長は日慢協での活動とその成果を振り返り、「加算がついたから実践するのではなく、患者にとってよいと思われることはどんどんと行って実績を示し、国に追認してもらい、加算をつけてもらうという姿勢が必要」と述べた。

今後の日本の医療については、「現在の高度急性期、急性期、回復期、慢性期の4区分から、急性期と地域多機能病院の2つへ、将来的に機能が明確化するだろう。医療と介護の場をより密接なものにし、病院では介護ケアを取り入れ、介護の場では病状が変化すればただちに病院へ搬送する。地域多機能病院として地域の信頼を得る努力をすべき」と述べた。「慢性期医療とはいえ急性期の機能を持っていなければならない」と述べ、療養病床を「慢性期重症治療病床」と称し、高齢の軽度救急患者の受入れを担うべきと強調した。

加えて、「これからは総合診療医の訓練を受けた臓器別専門医が求められる。総合診療医の養成が急務である」と訴えた。

退任記念講演を行う武久名誉会長

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