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その繰下げ受給の選択は大丈夫?『FOCUS! 年金改正 繰上げ受給と繰下げ受給』好評発売中!

5月末に社会保険研究所からパンフレット「FOCUS! 年金改正 繰上げ受給と繰下げ受給」を発刊しました。繰下げ受給は先送りするほどお得? 何歳になってもさかのぼって年金受給ができる? 答えは「NO!」です。以下に「繰下げ受給Q&A」のページの試し読みを公開します。


Q1 75歳以降に繰下げ請求をしたら年金額はどうなりますか。

A1 さらに年金額が増額されることはありません。
令和4年4月から、繰下げ受給の上限年齢は75歳になりました。75歳以降は、繰下げ増額率は84%で一定ですので、さらに年金額が増額されることはありません。
75歳以降に繰下げ請求を行った場合は、75歳時に繰下げ請求があったものと見なされ、75歳になった月の翌月分からの年金が支給されます。
※繰下げの上限年齢は、昭和27年4月2日以降生まれの人は75歳、昭和27年4月1日以前生まれの人は70歳です。

Q2 繰下げ請求ではなく通常受給を選択し、65歳からの年金をさかのぼって請求するとどうなりますか。

A2 時効により支払いを受けられない年金が発生する場合がありますので、ご注意ください。
令和4年4月からの繰下げ受給の上限年齢の引き上げに伴い、70歳以降に通常受給を選択した場合の取り扱いは、生年月日に応じて次のようになります。
①生年月日が昭和27年4月1日以前の人
65歳時点の年金額で過去分の年金を一括して受給します。
ただし、請求時点から5年以上前の年金は、時効により受け取れません。
②生年月日が昭和27年4月2日以降の人
70歳以降80歳に到達する日*より前に通常受給による年金請求を行った場合は、請求の5年前時点で請求したものと見なして繰下げ増額された年金で過去分の年金を一括して受給します。この場合、時効による年金の消滅はありません。
80歳到達日*以後に通常受給による年金請求を行った場合は、このような措置は適用されません。その場合は、請求時点から5年以上前の年金は時効により受け取れません。
*80歳到達日とは80歳の誕生日の前日をいいます。

Q3 繰下げ受給をした場合、加給年金額や振替加算は支給されますか。

A3 繰下げ期間中は支給されず、繰下げによる増額もありません。
老齢厚生年金を繰り下げる場合、繰下げ期間中は加給年金額も支給されません。また、加給年金額は繰り下げても増額されません。
老齢基礎年金を繰り下げる場合、繰下げ期間中は振替加算も支給されません。また、振替加算は繰り下げても増額されません。

※ブックストアでのご注文は、総額1,100円以上から承ります。
※33,000円未満のご注文の場合、一律550円の送料をご負担いただきます。

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