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日医の中川会長、新型コロナの変異株の拡大に警戒感(5月12日)

日本医師会の中川俊男会長は5月12日の会見で、全国的に拡大している新型コロナウイルスの変異株について警戒感を表した。

現状について「従来株から変異株に急速に置き換わっているほか、インド型の変異株も国内で確認されている。今回の第4波は、全ての都道府県に変異株がじわじわと広がっているのが特徴だ。変異株は『病態や経過が明らかではなく、新たなウイルスとの闘いだと認識したほうがよい』という意見もある。今後、全国的に感染が急増する事態になれば、全都道府県を対象とした緊急事態宣言の発令も躊躇なく早めに出すべきだと考えている」と訴えた。

高齢者への新型コロナのワクチン接種について現場では、インターネットなどによる集団接種の予約は混乱している地域がある一方、かかりつけ医による個別接種の予約は比較的スムーズに行われていることを紹介。「デジタル予約は、家族に頼めない独居の高齢者にはハードルが高く、情報格差が広がっている。政府にはアナログによる予約の拡大をお願いしたい」と要望した。

今月末まで延長された緊急事態宣言の解除については、「いつまでという期間ではなく、一定の陽性者数の減少や病床逼迫度の改善が達成されれば解除する『成果型』にすべきだ」とあらためて提案した。

一方、まん延防止等重点措置の期間中の4月20日に、自身が後援会長を務める自見はなこ参院議員の政治資金パーティーに出席したとの報道について釈明。

都内のホテルで行われたパーティーは、演者の講演を聞く勉強会で約100名が参加。ホテル業界の感染防止ガイドラインに基づいて対策を徹底し、食事の提供は一切なく、水もペットボトルを配っただけと説明した。

その上で、「ただ、振り返ってみると、全国で多くの皆さまが我慢を続けているなかで、慎重に判断すべきだった。医師会を応援してくれる人たちに多大な心配をかけて申し訳ない」と述べた。  

会見する日本医師会・中川俊男会長

 

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