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謎の新興国アゼルバイジャンから|#46 「生産性」ってなんでしょう―こんなに長時間労働してるのに給与が上がらない。日本人は働きが悪い?―

香取 照幸(かとり てるゆき)/アゼルバイジャン共和国日本国特命全権大使(原稿執筆当時)

*この記事は2019年4月15日に「Web年金時代」に掲載されました。

本稿は外務省とも在アゼルバイジャン日本国大使館とも一切関係がありません。全て筆者個人の意見を筆者個人の責任で書いているものです。内容についてのご意見・照会等は全て編集部経由で筆者個人にお寄せ下さい。どうぞよろしくお願いします。

みなさんこんにちは。
新しい元号は「令和」になりました。
4月30日にはいよいよ今上天皇陛下が譲位され、5月1日に皇太子殿下が即位されます。

昨年12月のお誕生日の記者会見で、天皇陛下は、
「平成の時代に入り、戦後50年、60年、70年の節目の年を迎えました。先の大戦で多くの人命が失われ、また、我が国の戦後の平和と繁栄が、このような多くの犠牲と国民のたゆみない努力によって築かれたものであることを忘れず、戦後生まれの人々にもこのことを正しく伝えていくことが大切であると思ってきました。
平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵しています。」
とお述べになりました。

新しい「令和」の時代が、平成の時代同様、平和で幸せな時代になるよう、微力ながら全力を尽くしたいと気持ちを新たにしています。

さて。
新しい元号が発表された4月1日、時を同じくして「働き方改革関連法(改正労働基準法など一連の改正労働関係法)」がいよいよ施行(順次施行)されました。
これを機に長時間労働の是正やワークライフバランスの向上が実現できることを切に願っていますが、他方で企業の競争力低下や業績への影響を懸念する声もなお聞こえてきます。

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